2011年3月11日、津波によって甚大な被害を受けた岩手県大槌町。
この町の中ほどに位置する”桜木町”に2013年4月「桜木の花道」を作ります。

以前より過疎化指定を受けていた大槌町は、この度の震災で人口流出に拍車がかかる事になりました。

新しい町作りを考える時、そこには若い人達の力が不可欠です。
でも人が町から出ていってしまう。どうしたら良いんだろう…

そんな時に“桜木町”という町名から、あの有名なバスケ漫画の主人公を連想しました。
桜木町…桜木…花道…桜木町に花道「桜木町に桜の花道を作ったらどうだろう？」「桜の花道と同時にバスケットボールでの町おこしを絡めれば、全国からバスケファンや、花道ファンがやって来てくれるんじゃないか？」「そうすれば地域の周辺産業が活性化するんじゃないか？」と考えたのです。

私たちは素人の集団です。本当にこんな単純な発想から、この雲を掴むようなプロジェクトが始まりました。

プロジェクトを立ち上げた当時は、桜木町に流れる小鎚川の土手沿いに桜並木を作って、そこを新しい観光名所にしたいと計画を立てていました。ですが、土手の強度の関係でこの計画は断念せざるを得なくなりました。

それから半年。私たち花道プロジェクトと、桜木町住民の方との橋渡し役を受けてくださった“澤口勝美さん”の尽力により、桜木町の裏山に桜並木を作る新たな計画を立てることが出来ました。

この桜木町は、津波により家屋１階天井まで浸水した地区で、すぐ裏の山に避難するも、長年使っていなかった避難道が獣道になっていたために、避難自体はもちろん、その後の情報収集でも随分と不便な思いをされました。

この経験から、今回新たに総延長750mの避難道を整備し、1次避難場所を設ける工事（平成24年度新しい公共の場づくりのためのモデル事業「東日本大震災・津波被災者支援事業」）の着工が決まりました。

そして、その新設された避難道を再び獣道にしないためにも、この避難道に沿って桜の植樹を行い、日頃から近隣の方に遊歩道として歩いていただき、人の手が常に入れやすい環境を作るという目的で、当プロジェクトの「桜木の花道」計画が一緒に動くことになりました。

当初は観光名所として考えていた「桜木の花道」ですが、桜の名所としてはもちろん、日常の散歩道としても利用できる避難経路としての実用的な面に重きを置く事になりました。

【資料（PDF）】

• 平成24年度新しい公共の場づくりのためのモデル事業の応募に係る同意書
• 桜木町 避難道路の桜の木についての提案書

この桜の植樹に関しては、どこからも金銭的な支援はありません。

苗と苗の感覚を10mピッチで植樹する予定ですので、75本の苗と、苗を支える支柱、それに加えてしっかり根を張ってもらうための腐葉土などを用意するために苗木１本辺り約8,000円、合計で約600,000円の費用が必要となります。

この費用は、なんとしてでも用意する覚悟ですが、出来ることならば、この活動に興味を持ってくださる方、そして賛同してくださる方々に募金でのご協力をお願いしたく思います。

岩手県大槌町に、命を守り、新しい名所となる「桜木の花道」を完成させるために、どうか皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。